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「いまさら聞けない」建築図面の超基本をおさえておきましょう!

「いまさら聞けない」建築図面の超基本をおさえておきましょう!
ここがポイント!

建築物を設計、施工するときに、なくてはならないのが図面。建築の図面にはプロ同士で通用する「共通の言葉」。音楽の楽譜と同じで、みんなが理解できる符号です。CADオペレーションはその共有情報を発信する、とても大切な役割を担っているのです。

「平面図」と「間取り図」は、似ているようでホントは違う?

平面図

平面図

間取り図

間取り図

住宅などの不動産広告で毎日のように目にする「間取り図」はなじみ深いものですよね。これは、部屋数や広さを表していて、どんな方でもイメージしやすい絵といえるでしょう。この間取り図は建築設計でいうと「平面図」になります。

平面図も間取り図も同じ平面状に建築物を表現したものですが、大きな違いは平面図には「スケール」があること。スケールは縮尺のことで1/100とか、1/50といった縮小した寸法のことです。

ちなみに、設計用のさまざまなCADソフトと、アドビイラストレーターなどに代表される絵を描くドローイングソフトとの違いは、「縮尺が指定できるかどうか」というところ。ソフトウェアとしての発想が根本的に違うものだということがわかりますね。

一方、間取り図は設計の平面図をもとにした、かなり正確なものもありますが、基本的にスケールはなくイメージ図としてとらえる必要があります。ときどき、両方を混同している場合もあるので、少し注意してみてください。

設計の平面図は、壁の厚さなども正確に縮小されて表現されていますが、間取り図は部屋の割り方を見せることが目的なので、必ずしも正確な平面でないこともあります。ですから、平面図と間取り図はまったく別のものと考えてくださいね。

「立面図」を理解するために「三面図」を思い出してみましょう!

次に「立面図」。これは建物を真横から見た図面で「姿図(すがたず)」と呼ばれることもあります。これで、建物の外観がわかるもので、すごく変わった形の建物でなければ、住宅の場合は、一般的に4方向から見た図で表現されます。

たとえば「南立面図」「東立面図」「北立面図」「西立面図」といった方角で表すのが一般的。そして、建物の高さ、や屋根の勾配の角度などの情報が描きこまれています。平面図と立面図があれば、建築物の意匠=デザインと、立体=フォルムの基本情報はそろったことになります。

もし、平面と立面の関係がわかりにくければ、学生のときの算数や数学で出てきた「三面図」という言葉を思い出してみてください。そこに「平面図」「正面図」「側面図」という言葉があったはずです。

逆に、算数が苦手でイヤだった記憶がよみがえってくる人もいるかもしれませんね。でも、むずかしいことではありません。サイコロが、キューブ=6面でできていることをイメージしてください。立体の基本は面の立ち上がりです。

算数でいう平面図は文字どおり建築の平面図と同じものです。そして建築の立面図は、正面図や側面図で、つまり前や横、後ろから見た絵ということです。この三面図があれば「立体図」が描けるので、3DCADでは「三面図指示」という場合もあります。これは2DCADとの大きな差といえるでしょう。

「断面図」はとても重要!そして構造や設備の図面もあります

今回は平面図と立面図を中心に紹介しましたが、もうひとつ、とても重要な「断面図」があります。建築設計の世界では、この3つの図面を「平・立・断」(ヘイ・リツ・ダン)と呼ぶ大事なもの。断面図は文字どおり建物の断面の絵で、たとえばカボチャを包丁で真っ二つに切ったようなものです。

断面図には平面と立面だけでは分からない情報がたくさん詰まっている、とても大事な図面です。ですが木造、RC造、鉄骨造など構造によってもかなり違ってきますし、事例ごとに大きく違い一般化しにくいため、実務で覚えていく必要があるでしょう。

建築のデザインに関する「意匠図」と呼ばれるものだけでも、このほかに、敷地との関係の「配置図」、面積を計算する「求積図」、細かな断面を細かく表す「矩計(かなばかり)図」、4方向の壁を見せる「展開図」、天井を見上げた「天井伏図(ふせず)」などや、各種詳細図などもあります。

また、建物の骨組みを支える重要な「構造図」、電気や給排水などに必要な「設備図」……などもあり建築物が建ち上げるまでに、相当な数の図面が必要になってきます。そのため図面を描くお仕事の「CADオペレーター」にも、たくさんの種類の図面に関わる場面があることを知っておいてくださいね。

最後に

建築図面の世界は、物件の規模が大きくなるほど、終わりがないように思えるほど海原のように広がっていきます。CADオペレーターとして配属されて図面を描いていても、自分がどこの部分を担当しているのか、最初は分からないこともあるでしょう。それは無理もないこと。でも、指示された部分をルーティンワークでこなすのではなく、建造物の全体、完成形をイメージして取り組むこと、お仕事はグッとたのしいものになってきます。

デザイン系、構造系、設備系と、どの分野であっても平面から立体物を起こすという意味ですべての図面だの考え方は同じ。CADで描かれる膨大なデータ図面は、最初に音楽にたとえたように、オーケストラの楽譜の音符たちなのです。美しい旋律が奏でられるのは建造物が完成したとき。その日をワクワクしながら想像して待つことで、日々のお仕事にもはりあいがでてくることでしょう!

この記事を書いた人
CADカフェ編集部

きゃどかふぇへんしゅうぶ

CADカフェ編集部

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(文:喜入時生 イラスト:織田博子)

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