INTERVIEW

物作りと大自然の延長線にあった、造園と設計。
グリーンはインテリアに近いので、
設計と相性が合うんでしょうね。

辻幸子さん辻幸子さん:51歳
「優景舎」主宰。グリーン・アドバイザー。
大学卒業後、造園系の設計事務所や施工会社の正社員を経て、2001年より個人事務所「優景舎」設立。
造園の知識と設計の仕事経験を活かしながら、
テーブルアレンジ・ブライダルブーケ等、
設計に留まらずフラワーアレンジメントの分野でも活動。
CADはAutocadを13年使用。
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大好きな緑と設計が、少しずつ重なっていきました。

Q.元々、緑地や造園にご興味が?

大学は農学部で、もともとバイオ系や植物に興味があり、生物系に行きたかったんです。緑地意匠・緑地工学という選択肢がある中、本来はデザインや意匠の方が興味深かったのですが、良い先生がいたので工学へと進みました。
その中でふと気付けば、都市計画や造園という分野は、デザインや空間設計も出来る。絵が好きだった自分としては入り込んで行きました。小さい頃から「私はこれになる!」と描いていたわけではないのですが、緑や大自然が好きで、物作りも好きで、その延長線にあったという感じです。
設計に関しては、大学時代にアルバイトで設計事務所にいた時は地味な仕事しかやれず、正直嫌な面しか見えなかったくらいなんです(笑)。

Q.いつから本格的な設計の道へ?

個人の建築事務所に入ってからですね。大卒で何も出来ないのに、すぐに設計を担当させていただけて。植栽でしたり、海外リゾートホテルの計画でしたり・・・コンペも多かったです。小さな設計事務所だったのですが、何かをやる大元の設計に関われたので、すごく面白かったですね。ただ設計をやる中で、現場を見ていないと気付いた。現場に出たい!と思ったんです。

Q.どのように現場へ出ていきましたか?

いわゆる造園の先生と言われているような、お弟子さんをとるような方のところへ修行しに行ったんですよ。トータルで2、3年修行し、そこから現場に出て行きました。脚立に乗って、庭をハサミでチョキチョキ・・・そう、本当に植木屋さんの世界なんですよ(笑)!とはいっても職人の世界なので、私なんか、初めはなかなかやらせてもらえないんです。掃除から入るような感じですよね。でも幸い図面が書けたので面白かったのかもしれません。まだCADは無い時代だったので、手描き・ドラフターの時ですね。グリーンアドバイザーの資格をとる前にフラワーアレンジの教室に行っていたのですが、施工会社に行った時にもお花の知識を活かすことは出来ました。並行して和花(わばな)も勉強していたりと、少しずつ、緑や造園と設計が重なっていったんです。

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やはり設計の世界が好きだ、そう気付いたんです。

Q.長く勤めた会社はありましたか?

はい、小さな事務所から施工会社を経て、知り合いの紹介で、独立をした方の個人事務所へ入りました。10人くらいの事務所でしたね。そこで温室の設計や、大きな規模のマンションの設計に関わりました。当時のリクルートのマンションをメインに扱っていました。いきなりサブではなくメインで、公園やマンションの外構の設計など担当になったんです。新しい物件をすぐに任せていただけるような形でした。26歳の時に入社して、気付けばそこで10年!紆余曲折はありましたが、やはり設計の世界が好きだ、そう気付いた時期ですね。

Q.その10年、女性としてのライフスタイルに変化はありましたか?

そうそう、ライフステージが変わったのがまさにこの会社にいる最中でしたね!32歳で結婚しましたし、この会社にいる間に娘も生まれました。設計事務所って忙しいんですが、上手くやり繰りすれば融通もきくので、フラワーアレンジメントも学んでいました。仕事としても、マンションの外構が終わった後にモデルルームの案件を担当することになり、西洋庭が付いているハウスを設計したりもして、お花の仕事も同時に出来ていきました。物件のグリーンやフラワーのアレンジでも、花暦を作って。年間に何回とりかえて、色はこうしてと・・・。切花、鉢物、グリーンもトータルにやるようになっていきました。もともとグリーンはインテリアに近いものなので、設計と相性が合うのでしょうね。

Q.派遣という働き方はされましたか?

派遣は、娘が保育園の時期に。子供がいながら仕事を探すのは正直大変でした。
たまたま派遣で行ったところでオリジナルのCADを使っていて、それが初めてのCADでしたね。全く習うこともなく、さぐりさぐり(笑)。線を書くこと、カットすること、コピーすること、移動すること、それだけでなんとか使いこなしていた感じですよ(笑)!その後AutoCADを使うようにもなりましたが、全部自力で、お恥ずかしいくらいなんです。
派遣のメリットとしては、派遣だからこそ大手に行ける、ということはあるかと思います。キャリア採用だと手の届きにくい財閥系や大手などの会社の仕事にも触れられたりするので、そういったメリットがありますよね。

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友人の結婚式にブーケを作ったら、もうやみつき(笑)。

Q.「優景舎」にはどんな意味が込められていますか?

派遣後、外注でお仕事をいただけるようになってきて、自分で名前を付けようと思ったんですよね。優景舎の「優」は「優れた」ではなく、「優しい」という意味。優しい景色をつくる小さな会社・・・そんな意味を込めています。

Q.どんな仕事が多いですか?

個人の分譲住宅のお庭、マンションの外構の設計、ランドスケープ系のコンペのお手伝いなどです。プレゼンの資料として3Dを使うことも増えてきましたが、SketchUpを使用します。それに関連した単発のお仕事もありますね。SketchUは、3Dのテクスチャーが付いたりしていて、分かりやすい。CADに立体がついて、回したりもできるので、見る側のイメージもふくらみますよね。
後はフラワー関係のお仕事です。フラワーアレンジの資格を取る時ってブライダルもやるんですが、友人の結婚式にプレゼントでブーケを作ったらすごく喜んでもらえたことがきっかけで、もうやみつき(笑)。ブーケのほか、テーブルアレンジ、盛花(もりばな)なんかもやらせていただきます。口コミでのご依頼が多いですよ。

Q.これから何がやりたいですか?

趣味のダイビングにもうそろそろ行きたいねと、主人と話しています。結婚前は海外へ行くほどのダイビング好きで、実はインストラクターを目指そうとしたこともありました。八丈島へは今でも年に2回ほどは行きますね。
それから常々思っていることなんですが、いつかお店を持ちたいなと考えています。好きな植木鉢に好きな切花、好きな雑貨、そこで注文を受けて仕事をしたり。少し体力も気になりますが、それがある限り、続けていきたいですね!

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辛いことはどういったことですか?

いつまでも変更に変更が重なり、同じ案件に何年も関わり続ける時などは、摩耗してしまうような感覚になり、辛いかもしれないですね。体力や集中力も必要ですよね。

ご自宅でお仕事はしますか?

いえ、あまり家で仕事をしたくないんです。電話がかかってきたりと、集中できないですし、主婦が好きそうな誘惑もあるので(笑)。出社して集中して、というスタイルが好きなんですよね。SOHOをやっている方を尊敬してしまいます。

最後にひとこと

設計のやりがいは、出来たものが形になり目に見えること。仕上げの達成感を味わえるのが一番の楽しみかもしれません。CADも全部自力でしたが、大切なのは飛び込んだ環境で自分で調べ、やってみること。その中でやりたいことが見えていくのではと思います。

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INTERVIEWER'S_EYES

女性としての感性や視点と、男性顔負けのアクティブさ。大輪の花のような笑顔はとても眩しく、ご自身の仕事への充実感が見受けられました。経験の中でこそ見えてくる景色がある、そう教えていただけたような気がしました。貴重なお時間ありがとうございました!

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