INTERVIEW

建築は詩的なもの、施工は数字の世界と習いました。
流行りものではなく、歴史と信頼がおけるものが好きなので、
建築の仕事においてもその意識でいたいですね。

友中雄一さん友中雄一さん:24歳。山口県出身。幼い頃から、木材などを作った物作りを始める。
大学の工学部建築学科を卒業後、新卒で設計事務所に入社。
設計補助を経験、CADはVectorWorksを使用。
より多くの現場を経験したいという想いで上京し、APEX株式会社にて勤務。
8月より大手ゼネコンの現場にて施工管理スタッフとして就業中。

使用CAD:VectorWorks
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幼少期、木材やアスファルトなどの自然の材料で物作りをしていました

Q.子供の頃から建築の世界に興味があったのですか?

小さい頃から田舎に住んでいて、自分の身の回りに木材などの自然の材料が近くにあったので、物作りは身近なことでした。父の影響が大きかったんじゃないかなと思います。父がずっと大工の仕事をしていたので。材料がそこらじゅうにあったんです(笑)。今思えば、「あれが職人さんだったのか」と思うような方々と触れ合うのが、日常だったような気もします。小学校くらいの時には、なんとなく建築士という仕事があると思っていたと思います。ただ当時は、なりたいとは全く思っていなかったんです。

Q.どのように物作りにのめり込んでいきましたか?

やはり小さな頃は・・・物を作っているという意識より、切ったり削ったりという、そのことにただ夢中でしたね。削るといっても道具を使うのではなく、道のアスファルトのでこぼこや、錆びた鉄の柱を利用したり。そういうものを使っていました。身の回りにある自然のものはすごく使えるんです。やすりなんか買ってもらえないので(笑)。年齢を重ねていくにつれて、身の回りの物を作るようになっていきました。机だったり、木箱だったり、そういうものですね。しっかり作った小物入れと、大学に入る前に作った机は、思い入れがあります。簡単なものですが、図面も描いて作りました。その後、大学は工学部建築学科に進みました。CADに触れる機会としては、大学でAuto-CADの講義がありましたね。ただ、主に使っているのはVectorWorksです。

Q.Auto-CADとVectorWorksの違いはあるのでしょうか?

そうですね、VectorWorksの方がカラフルだな、と感じます。機能という意味でのカラフルさというか・・・。Auto-CADは工業製品という感じですがVectorWorksは拡張性があるというような違いがあると思います。事務所などでは、意匠系だとVectorWorksを使われていることが多いんじゃないかなと思いますね。

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製図や木材集めからとりかかり、自分でギターも製作しています

Q.実際のお仕事の内容や過程は?

設計事務所では、アトリエだったので、ボスのイメージを僕が描く、という感じでしたね。イメージをそのまま受け継いで描いたり、意見を交し合ったりは、場合によりけり。特にこれという決まりはなかったですね。アトリエなので、建築の写真を撮るということもありました。その後、実は体調や精神を少し崩してしまう時期があって、半年くらい仕事から離れていましたね。ひたすら休んでいましたが、症状についても勉強したり本を読んだりして、早めに立ち直ることが出来て・・・そろそろ行けるかな、施工などの物作りに戻ろうかなと思って仕事を探していた時に出会ったのがアペックスさんです。今はそちらで施工の業務に携わっています。施工はこれが初の仕事ですね。1日のスケジュールとしては、起きるのは4時半なのでかなり早いです。電車に乗って出社して、朝の8時までに仕事の段取りを全部作ります。午前中は、アクシデントが起こることがあるので、それに対応します。午後からは、ゆとりのある時間に次の日の準備やチェックをします。夜は書類や雑務をひたすら終わらせる、という感じですね。

Q.ご自身が設計された中で印象的なものは?

現場でのお仕事は、かなりプレッシャーを感じているので、印象的というか、寝られないくらいですね。個人的に作ったもので印象深いのはギターです。設計の図面は意外と苦労せず描けますよ。楽器は好きで・・・ギターは自分でも多少弾くので、自分で弾くためのエレキギターを作りました。木材も好みのものを集めて・・・という感じですね。メイプルと、ケヤキと、マホガニーという種類の木を使いました。製図にかかる時間は1時間くらいです。ただ、製図している時は楽しいのですが、子どもの頃よくやっていた削る作業は、ギターだと結構大変で・・・嫌になりますよ(笑)。過程としては、荒削りは丸のこなどで全部落として、トリマーという機械で全体を削っていき、残った部分はやすりでひたすら削っていく、という感じですね。木材だと湿気などにも影響されますが、収縮しやすい木としにくい木があって、乾燥したものを使ったので、そういった影響は受けにくいものが出来たかなと思います。ただ、素人なので、自分が好きなものを、という感じですね。上京するちょっと前に作りました。ギターと少しの荷物だけ携えて、上京してきましたね。

Q.一見ミュージシャンの上京のよう!ギターを専門に設計する道は?

より多くの現場を経験したくて上京したというのはありますが、ギターを専門に設計するということは考えていないですね。ただ、欲しいと言う人がいたら、しっかり作りたいですし、もっと自分のギターを作りたいです。上京にあたっては、色々と、新しい技術を見られたらいいなという気持ちはありました。

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見たい建築物は、世界中にいっぱいありますよ

Q.お仕事で行き詰まることは?

ありますよ。設計に関しては、話しきれないくらい、苦しいことばかりですよ。ただ、施工の時は、決まったことをやっていくだけという感じですね。施工は数字なんですが、インスピレーションなどはポエムと言われます。設計は詩的だと習いました。大切なことは、やはり綺麗に、しっかり作る、ということじゃないですかね。なんでも、歴史のあるものや、信頼のあるもの、スタンダードなものが好きです。その上で、新しい技術を知っていきたいですね。流行りものを見ても、分かることは少ない気がしています。

Q.世界の中で、いつか見たい建築物や場所はありますか?

見たいもの、いっぱいありますよ!特に行きたいのは・・・1つ目は、マリオ・ボッタの リヴァ・サン・ヴィターレ(※1)ですね。湖畔の横にある住宅なんですが、斜面にあって、橋のようなものが伸びているんですよ。面白い建築なんですよね。あとは、安藤忠雄のガレリア・アッカ(※2)ですね。

※1 リヴァ・サン・ヴィターレ・・・スイスの建築家マリオ・ボッタが手がけたもの。イタリアの国境に近いティテーノのルガーノ湖畔に建っている住宅。吹き抜けとテラスを内包した、塔状の空間が特徴的な建築となっている。

※2 ガレリア・アッカ・・・安藤忠雄氏の設計による、大阪東心斎橋に建つ商業施設。ヘアーサロンやカフェ、レストラン等がテナントとして入居している。

Q.ご自身の家を設計するとしたら?

斜面地に建てたいですね。投入堂という建物があるんですが、それが好きなんです。投入堂というのは、絶壁の窪みに建てられた珍しい建築物で・・・日本の人気アニメーションの映画で、建物のモデルの1つになったとも言われているんです。登場人物が、あるおばあさんがいる神社を訪ねるようなシーンがあるんですが、その場所のモデルという説があります。あんな感じのものが好きなので。単純に景色がいいですよね。いつか、いい景色が見られる家を建てたいと思いますね。

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建築の忙しい時期は?

引渡しの半年〜4か月前くらいから忙しくなります。不備がないかチェックする検査がありますね。実は今その時期で追い込みの時期です。大分慣れてきましたが、もうちょっと寝たいなという毎日です(笑)。

お休みの日は何をしていますか?

基本的に寝るのが大好きなので寝てます。読書も好きですね。体調を崩した時期に本を読んで、読書って面白いなと気付きましたね。

最後にひとこと

建築は知っていたら楽しいくらいで、見る視点としては、特別なことはないんじゃないかと思います。やはり全体を見てかっこいいものが気になります。まだまだ色々な現場を知って、これから仕事の経験を増やしていきたいです!

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INTERVIEWER'S_EYES

淡々と確かめるように言葉を紡いで下さった友中さんからは、貴重なお話を聞くことが出来ました。子供の頃からの物作りをお仕事や趣味に結び付け、本質に向き合いながらお仕事されている様子が印象的でした。ギター製作にもスタッフ一同がびっくり。今度のご活躍を期待しています!

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