INTERVIEW

「手に職を」と一念発起して歩み出したCADの道
パソコンとCADの知識があるおかげで仕事が途切れたことはありません

西山 珠代さん西山珠代さん:1963年12月生まれ。
派遣社員として図面入力、CAD/OAインストラクターなどを経て、アペックスにてJR東日本コンサルタンツに派遣就業中。ICT事業部にて鉄道情報及び3次元都市空間モデルデータの構築や土木や設備、建築の図面修正等の業務を担当。
近年では3年ほど月2回アペックスでAutoCAD研修の講師を担当している。
趣味はゴルフとスキー。
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CADの登場でトレーサーがいなくなり、CADオペレーターが生まれました

Q.建築の仕事をするようになったきっかけは?

就職直後は派遣で一般事務をしていました。あるとき派遣仲間が「CADができると時給がアップするらしい」と教えてくれました。ここがCADに興味を持つきっかけです。建築の専門知識はありませんでしたが「これからのために手に職を」と思い、意を決してCADの講習を受講しました。確か4日間で10万円ほどのコースでした。当時の経済状況から考えたら安くはなかったですが、今振り返ると、あれからずっとCADで仕事ができています。あの講習は高くはなかったなと思います。CAD講習受講後は建設現場で空調設備図や施工図図面の入力、設計事務所でマンション設計図面などの入力業務から仕事を始めました。

Q.CADを始めたころの職場はどんな感じでしたか?

当時はCADが普及し始めたころでした。今はもういませんが、当時はまだトレーサーがいました。トレーシングペーパーで設計図面をなぞりコピーを作る人です。設計図面は紙で、多くの人が共有します。コピーをしたくても設計図はA1の大きなサイズなので通常のコピー機ではコピーできません。青焼きというのもありましたが、設計図の複写は気軽にできるものではありませんでした。そこでトレーシングペーパーで設計図面をなぞり、図面の複製を作るという仕事があったのです。時代や技術の変化で新しく生まれる仕事、逆になくなる仕事がありますね。CADが登場したことで、CADの入力業務を専門に行うCADオペレーターという仕事が生まれました。もちろん建築士自らCADを使い設計する人もいましたよ。

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パソコンとCADを修得していらい、仕事が途切れたことはありません

Q.CADインストラクターにもお仕事を広げていますね。

パソコンを使い、CADオペレーターをするようになり、私は建築そのものよりもコンピュータを扱うほうが向いていると気づきました。そのころオフィスでは「OA:オフィス・オートメーション」化という動きがありました。かつてワープロやパソコンはオフィスで共有するものでしたが、次第に個人にパソコンが行き渡るようになり、紙で処理していた作業はパソコンにより自動化と効率化が進んだのです。それとともにオフィスワーカーにはパソコンのスキルが必要になり、パソコンやオフィスソフトの基礎知識を教えるインストラクターの需要が増してきました。CADソフトを使う場合でも、一定のパソコン知識が必要でした。今ほどGUIではなくコマンドラインを使う操作もありましたので。そうしたなか、派遣会社からパソコンやCADのインストラクターの仕事があると打診があり、私はすぐに「やります」と手を挙げました。

Q.受講生はどんな人たちでしたか?

私が所属したのはCADソフトを販売する会社でしたので、インストラクターをしていた時の受講生は主にCADソフトを購入したクライアント企業の方々でした。多くが設計に関する仕事をしている方々で、建築士やトレーサー経験者もいたと思います。初心者向けの一般的なCAD講習なら、学生さんや若い人が多かったかもしれませんね。

Q.パソコンとCADの両方ができることが強みとなりましたね。

自分自身ではあまり意識したことはありませんでした。同世代の友達と比べると、そうかもしれません。パソコンとCADのスキルがあると技術職となりますから、働き続ける上で有利でした。実際、仕事が切れたことはなかったです。結婚後、一時的にCADの仕事を離れたことがありましたが、CADの仕事に戻った時はすぐに仕事が見つかりました。ブランクは8年と長めでした。その間にCADソフトのUIなど見た目に多少の変化はありましたが、基本的なところは変わらないのですぐにキャッチアップできました。

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BIMに関連した調査や検証などを「自由な環境」でやっています

Q.最近はBIMが普及してきているそうですね。

BIMとは「Building Information Modeling」の略で、建物の3Dの形状だけではなく素材などを統合したデータを用いて設計や施工を進めていきます。建物の新しい情報管理であり、ワークフローでもあります。3Dデータの活用というと、実は90年代から始まっていました。しかし当時は高価なワークステーションが必要でしたので、活用しているのは自動車産業など一部に限られていたのです。自動車メーカーなら、3Dデータから衝突時の衝撃にどれだけ耐えられるかなどを調べます。実物の模型を作って実験するとなると時間もお金もかかりますが、3Dデータである程度シミュレーションできることはメリットがあります。近年ではGPUなどパソコンの画像処理性能が上がったこともあり、建設や建築の世界でも3Dデータを処理するBIMが急速に普及してきています。GPUの普及と発展はゲーム業界の貢献が大きいかもしれませんね。BIMでは素材や部品の品番といった情報も保有しているので、メンテナンス時の資材管理にも使えます。建物のライフサイクル全体で使える有用なデータなので、近年では「設計図の納品は紙ではなくBIMで」というケースが増えてきています。現在のBIMはかつてのCADを学び始めた時の空気に似ています。急速に普及していく勢いを感じます。

Q.今はBIMでどんなお仕事をされていますか?

現在はJR東日本コンサルタンツにてBIMに関する検証や調査などをしています。定型的な業務ではなく、コンサルタントの補助をしているとイメージしていただくといいかもしれません。クライアントはJR東日本なので、主に鉄道に関する施設の情報を持っています。とはいえ、駅ビルは高度化していますし、線路だと橋といった建設物も関係してきます。多くの建物で2Dや3Dのデジタルデータを持っているとしても、使うソフトなどにより互換性がない場合もあるのです。まだ過渡期だからなのかもしれませんね。建築や設計に関する様々な課題に対して、コンサルタントがソリューションを考え、私はその手助けをしています。現在の職場では「今日は設計図を10枚入力しなくては」というような定型的な業務ではなく、検証や調査を自主的に進めています。この自由度の高さが今の私には向いています。

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最近興味があることは?

CAD技術に長らく携わってきましたが、最近では「やっぱり人だな」と思い、人間の心やコーチングに興味を持っています。いろんな人の考え方や働き方が興味深いです。

新しい技術や仕事に挑戦し続けるモチベーションはどこから?

あきっぽいからでしょうか。オタクなのだと思います。新しいものが好きです。何か新しいものを発見すると「これ、なんだろう」と飛びつきます。好奇心が高いのでしょうね。

最後にひとこと

まだCADの世界に入る前の方へ。少しでもCADに興味を持てたなら、その時点で才能の片りんがあります。自分を信じて、ぜひCADを勉強してみてください。一生役立つスキルになるかもしれません。「手に職」があると自分に自信がつきます。何か専門スキルがあると元気に楽しく過ごせますよ。どうぞ頑張って。

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INTERVIEWER'S_EYES

 

取材を始める前は小型ロボットについて楽しく歓談するなど、本当に新しいものがお好きなんだなと思いました。コーチングにも興味があることから、仕事のストレスをどう発散するかメンタルマネジメントやヒーリングでも話が尽きない様子でした。いろんなことに挑戦し、できることを増やして行くと人生豊かになると実感できました。

加山 恵美

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